少し前に、小学生の娘から言われた言葉がある。
「パパ、頭の肌が見えているよ」
…。
子供は正直である。大人なら気が引けて言えないようなことも、無邪気に言ってくる。
厳しい。返す言葉がない。そんなこと言っちゃダメ、とか言えない。
「そ、そうかな~、気のせいだよ」
と答えてみたものの、気のせいでない事は、自分が一番知っている。
きっと、子供だって大人だって、みんな、大体そう見えているのだ。
何とも思われていないかもしれないし、気の毒がられているかもしれないし、馬鹿にされているかもしれない。
そんな事まで考え出すと、気が滅入る一方だから、考えないようにはしている。
ただ一つ、言えるのは、毛髪がフサフサならば、こういうモヤモヤした感情を、思うことすら無いってことだ。